HubSpotでは、Webサイトを制作するにあたり、「ウェブサイトページ」、「ランディングページ」、「ブログ」の大きく3つの機能を用いてページの制作が可能です。この記事では、「ランディングページ」について、解説します。
目次
ランディングページとは?一般的な構成は?
BtoB企業におけるランディングページとは、一般的な概念として、通常公開しているコーポレートサイトやブログページなどとは異なり、自社の新しいリード獲得のために、販売する製品やサービスのキャンペーンページ・特設ページや、イベント・セミナーへの誘導ページ、資料ダウンロードへの誘導ページなど、自社のマーケティング活動の中で、言わば、一時的なキャンペーン用のページを制作する際に利用するページと言えます。
BtoB企業におけるランディングページの一般的な制作例としては、以下があげられるのではないでしょうか。
- 訴求商材(製品やサービス)のキャンペーンページ(割引キャンペーンなど)
- 訴求商材(製品やサービス)の内容をユーザー目線でわかりやく1ページにまとめた特設ページ
- 訴求商材(製品やサービス)の無料トライアルやお試し品の申し込みのページ
- ホワイトペーパーやeBook、事例資料などの資料ダウンロードページ
- イベントやセミナーへの申し込みページ
また、現在では、多くの場合、ランディングページからの離脱を防ぐために、ランディングページ内に入力フォームを一体化した形式がよく採用されています。
ランディングページの構成は、上記の用途に応じて、大きくワンカラム型の構成とツーカラム型の構成が現在では主流ではないでしょうか。
ワンカラム型構成の特徴
ワンカラム型構成の特徴としては、以下が挙げられます。
- 掲載するコンテンツ量が多い・ユーザーに商材を啓蒙するために多くのコンテンツが必要
- 用途:製品やサービスのキャンペーン・特設ページなど商材への深い認知が必要なもの
- メリット:購買サイクルの長い(または商材の説明が難しい)BtoB商材において、ユーザーが抱える課題、メリットや導入効果、事例など多くのコンテンツを用いてユーザーへ商材に対する深い理解を得る事が可能
- デメリット:縦長のランディングページとなるため、離脱要因が多く、セクションの途中にCTA領域を挟むなど、離脱を防ぐコンテンツ設計が必要
ツーカラム型構成の特徴
ツーカラム型構成の特徴としては、以下が挙げられます。
- 掲載するコンテンツ量が少ない・簡潔な内容
- 用途:イベント・セミナー集客や資料ダウンロードなど集客の目的がはっきりしているもの
- メリット:ユーザーがランディングページに到達した際に、ファーストビューでコンテンツと入力フォームが存在するため、離脱を防ぎやすい
- デメリット:扱う商材が難しい場合は、コンテンツ内容によっては、効果的に(魅力的に)伝える事が難しいため、リード分や内容を工夫する必要がある
ランディングページの目的
BtoB企業におけるランディングページ制作のゴールは何でしょうか?それは、より多くの見込み顧客の情報(営業リード情報)を獲得する事です。
ランディングページを制作する上で、重要なのは、掲載するコンテンツ設計はもちろんの事、問い合わせフォームや申し込みフォーム、資料ダウンロードフォームなど、顧客情報を獲得する「フォーム」をコンテンツと併設する事や、ランディングページからの他のページへの離脱を防ぐために、他のページへ飛ぶヘッダー/フッター導線などをなくす工夫が必要です
コンテンツとフォームを併設すると共に、「フォーム」の設計において気を付けるべき点は、自社のマーケティング活動に必要最低限の入力項目のみとする事をお勧めします。
せっかく良いコンテンツを掲載しても、フォーム自体が多くの入力項目を含んでいると、離脱要因となりかねますし、また、問い合わせや申し込みフォームが別ページとなるとこちらもユーザーの離脱要因になりかねるからです。
必要最低限の情報だけ入手できれば、その後の営業担当(インサイドセールス)のフォローコールで、より詳細な顧客情報を獲得できますし、イベント・セミナーであれば、当日の名刺情報で詳細な顧客情報を獲得できますので、Webサイトの入力フォームはシンプルに必要最低限の入力項目にして、リード獲得効率をあげる事をお勧めします。
ランディングページのプロモーションについて
せっかく良いコンテンツやフォームの仕組み導入しても、ターゲットとなる顧客に対して、ランディングページが露出しないようであれば、意味がありません。ここでは、一般的な露出・プロモーション方法として、プロモーションの例を解説します。
PPC(Pay-Per-Click:クリック型課金広告)などの有料広告を利用する
Google広告やYahooプロモーション広告、Facebook、twitter、LinkedInなどのSNS広告を活用して広告出稿を行い、ターゲット顧客に対して効果的な(魅力的な)広告キャッチコピーを元に、制作したランディングページへ誘導する
メールマーケティングやメルマガを利用する
自社が保有する顧客リストやメルマガ登録で獲得したリストを活用して、ターゲット顧客への一斉メール送信を実施し、ランディングページへ誘導する。
営業要員のメールの署名などにランディングページへのリンク先を設置する
普段、顧客とメールでやり取りしている、営業担当のメールの署名に、効果的な(魅力的な)キャッチコピーと共に、ランディングページへ誘導する。
コーポレートサイトやブログ記事にランディングページへの導線を貼る
自社のコーポレートサイトのトップページ、製品やサービスの紹介ページ、ブログ記事にボタンやバナーを設置して導線を貼り、ランディングページへ誘導する。
ランディングページにSNSやメールなどのシェアボタンを設置する
申し込みには至らなかったとしても、コンテンツに興味をもったユーザーが上司や部下、または知り合いに内容を共有したいと思った時にページをSNSやメールなどでシェアできるボタン機能があれば、よりランディングページを拡散する事ができ、誘導する事が可能になります。
HubSpotのランディングページ機能でできる事
HubSpotでは、前述した多くの用途に対して、あらかじめワンカラム型やツーカラム型の「テンプレート」を作成しておくことによって、簡単にスピーディーにランディングページを制作できます。
テンプレートは「デザインツール」を利用して自社で作成する事もできますし、HubSpotの「マーケットプレイス」で無料のものや有料のものを利用する事も可能です。
HubSpotで一度ランディングページを制作すれば、運用時に画像や文章を管理画面から簡単に修正する事も可能です。
ページの編集画面例(文章の変更)
また、「フォーム」や「CTA(Call-To-Action:ページ内に設置するボタンやバナー)」が、ページとは独立したコンポーネントとなっているため、ランディングページの効果測定に応じて、リアルタイムに、フォームの入力項目を変更したり、ボタンの入れ替えが可能となります。
フォームの設定画面例
その他にも、A/Bテスト用の別パターンのランディングページを制作したり、キャンペーンとの紐づけにより、詳細なレポーティング分析も可能となります。(※利用する機能によりHubSpotのライセンスが必要になります)
まとめ
いかがでしょうか。より多くの営業リードを獲得するためには、様々な工夫が必要ですが、まずは作ってみて、運用の中で実際のページの表示回数(アクセス数)やフォームへの申し込み数(申し込み率)を定期的に分析しながら、ランディングページを改善していくことも重要です。
HubSpotを活用すると、制作時に多少の労力がかかるものの、A/Bテストの実施や、コンテンツ内容の修正(文章や画像修正)、フォームやボタンの入れ替えなど運用時は簡単にスピーディーに更新が可能です。