小倉氏:日通NECロジスティクス株式会社では、2022年にデジタル接点の強化を目的としたコーポレートサイトのリニューアルを実施しました。以前のWebサイトでは、非常にハイスペックなCMSを使用していましたが、高機能であるがために操作が難解で、当社メンバーが使いこなすことができず、運用の多くは外部まかせになっていました。
それについては課題の一つではありましたが、当時は“現場における対面でのコミュニケーション”を重視した営業活動を行っていましたので、緊急度の高い問題だとは捉えていませんでした。しかし、新型コロナウイルス感染拡大期以降、お客様と直接お会いできる機会が激減したのを機に、デジタル接点を強化することになり、10年ぶりにコーポレートサイトのリニューアルを行うことになりました。
まずは、社内プロジェクトを組成し、外部コンサルタントも交えて「Webサイトリニューアルによって、何を実現したいか」について検討しました。その後、運用内製化やセキュリティ面、Webサイト上のデータ活用など、当社からのリクエストをまとめた状態で、Web制作会社など数社にお声がけをしました。
石井氏:アクセサイトには数年前に、あるサービスのプロモーションサイトを制作いただいたことがありました。情報が適切に整理されており、デザイン的にもギミックの効いた素晴らしいページを作成していただいただけではなく、当社メンバーにデジタルマーケティングに関するさまざまなノウハウを共有いただいていました。
レポーティング、アナリティクスなど、管理面においてもサポートいただき、社内から「ぜひアクセサイトにも声をかけてほしい」と推薦もあったことから、コンペに参加していただきました。
石井氏:コンペに参加してくださった多くの企業は、私たちのリクエストに対して“利用可能なCMS”や、“Webサイトへの実装可否”について回答をいただくような形での提案をいただきましたが、アクセサイトからはHubSpotを活用した、Webサイトリニューアルだけに留まらないマーケティング施策全般を強化することについての提案をいただきました。
検討したところ、HubSpotはブランディングとマーケティングの両方を実現できるだけでなく、今後、マーケティング活動を進めるうえで新たにやりたいことができた時にも対応できる拡張性を備えていました。もっと安価なCMS製品もありましたが、HubSpotはCMSだけでなくマーケティングの機能を備え、実現できることと費用のバランスがとても良いと感じました。
吉松氏:久しぶりのWebサイトリニューアルのため、社内に当プロジェクトをけん引できるような有識者もいなかったので、Webサイトリニューアルのディレクションや進行管理からHubSpotを使ったWebサイト運用が社内に定着するまで、社内プロジェクトメンバーの一員のように伴走していただけることも大きなポイントでした。
実際、アクセサイトと一緒に進めることになった後は、早い段階でWBS(Work Breakdown Structure)を作成していただいたので、私たちはそれ通りに突き進んでいくだけでリニューアルに向けた準備を進めることができました。
時には判断に迷うこともありましたが、多数の成功事例を持つプロから“BtoBマーケティングにおけるベストプラクティス”や“現在のデザイントレンド”、“SEOの最新動向”をはじめとしたさまざまなアドバイスを受けることができ、学ぶこともたくさんありました。半年ほどかけてサイトリニューアルを進め、2022年5月に新サイトを公開しました。
石井氏:サイトリニューアル後は、SEOも非常に好調で当社にとって重要なキーワードで上位に表示されるようになりました。以前は1桁パーセント台だったWebサイト経由での受託率も、営業メンバーの理解・協力が得られたこともあり、サイトリニューアル後の約1年間で2桁台にまで成長しました。結果が出るWebサイトになったことで、社内からの期待とニーズも高まったため、マーケティング部門のメンバーも強化し、さまざまな取り組みを行っています。
サイト公開後は「HubSpot導入支援」として、月1回ペースでアクセサイトとの定例ミーティングを実施していました。当初は半年ほどかけてランディングページの作成方法やメールマガジンの配信方法など“HubSpotの使い方”について教えてもらうつもりでいたので、「この期間内に習得するぞ!」と意気込んでいたのですが、実際にはHubSpotの使い方のみならず、ウェビナーから受注へつなげるための顧客との接点の持ち方や、さらにお客様のインサイトを知るためのブログ運営方法など、マーケティング全般に関するさまざまな知識をプロから学ぶことができる貴重な時間となりました。
マーケティング部門のメンバーにとっては、その時に教えていただいた知識が礎になっており、マーケティング部門の新メンバーも、学習のためにその時の動画を見ているほどです。
吉松氏:HubSpotで内製化できることが増えたため、新しいことへの挑戦もしやすくなりました。以前は何か始めたいことがあっても、まずは外注するための予算を取らなければなりませんでしたが、HubSpotがあれば、自分たちで施策をトライアルしてみることができます。
アクセサイトとの会話の中で「取り組んでみたい」と感じたら、まずは一回試してみて、結果をデータで確認し、改善点があれば修正したり、やってはみたけれど取り組む必要がないと判断すればやめたり……、HubSpotから得られるデータを有効活用することで、本当に効果のある取り組みを優先することができるようになりました。
小倉氏:以前は、営業部門がサービスに関するWebページを修正したい時、サイトを管掌している広報部門に依頼する必要がありました。しかし、広報部門もWebサイト運営を専業で行っているわけではないため、即時対応できなかったり、スキルや予算の理由から対応に時間を要したりすることもありました。
しかし、HubSpot導入後は、それぞれが担当しているカテゴリ内のページを、すぐに修正対応できるようになったことも大きな成果だと考えています。
小倉氏:その後、アクセサイトとのお付き合いはWebサイトだけに留まらず、カタログやポスターなどのオフラインメディアや企業ブランディングのための社内ワークショップやコピー開発、動画制作、デザインテンプレート開発など、あらゆる領域へと拡大しています。
現在は、採用ブランディングについても相談中です。採用サイトの単純なデザインリニューアルではなく、採用においてマーケティング的な観点から、どのように応募者を集めるか?という点も相談しながら、取り組んでいきたいと考えています。
石井氏:さまざまなジャンルのプロフェッショナルが在籍していらっしゃるので、本当に幅広く相談させていただいていますが、私たちも決して“流れ発注”をしているわけではありません。他社からも日々、営業のお声がけをいただきますので、その度に比較・検討を行っていますが、アクセサイトと行っている取り組みほどの濃いご提案をいただけるケースは本当に稀だと感じています。
今後はさらにリード獲得から受託までをしっかりサポートできるようなマーケティング施策を行い、全社の売上・利益に貢献できるような活動をアクセサイトに伴走いただきながら行っていきたいと考えています。