ABM戦略に欠かせないインサイドセールスの重要性

ABMの成功において、「インサイドセールス」の導入は不可欠です。

この記事では、ABM戦略に欠かせないインサイドセールスの重要性を解説します。さらに、ABMアプローチによるターゲット企業を絞り込むことがインサイドセールスにもたらすメリットや、インサイドセールスの活用法についても解説します。

ABMとインサイドセールスを効果的に実施し、顧客獲得率の向上や新規顧客開拓を目指しましょう。

ABMとインサイドセールス:顧客獲得効果を最大化

ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)の成功にはインサイドセールスが必要不可欠と言われています。それはなぜでしょうか。

ABMの成功にインサイドセールスが重要な理由

ABMは自社にとって最も価値の高い特定の企業(アカウント)へターゲットを絞り、集中的にアプローチするマーケティング手法のことです。ABMによってマーケティング活動を特定のターゲット企業に集中しするため、効果的な営業リソースの活用につなげることができます

ABMとは?について詳しく解説した記事はこちら

一方、インサイドセールスとはマーケティング活動から発掘される見込み客に対して電話やメールなどを活用し、非対面で行う営業活動のことです。見込み客のニーズや課題を更に深掘りするため、確度の高い顧客を営業に引き渡すことが可能となり、営業活動の効率化を図ります

この2つのアプローチが組み合わさることで、ターゲットとする顧客の獲得を最大化することが可能になります。具体的には、営業活動にかかる時間やコストが削減でき、新規顧客獲得の効率が向上します。また、マーケティング部門と営業部門の連携が強化されることで、リード獲得から商談成立までのプロセスがスムーズに進むため、受注率の向上が期待できます。

ABMアプローチでターゲットを絞り込むメリット

18407463_5995729

ABMアプローチでターゲットを絞り込むメリットは、効率的な営業活動が実現できることです。具体的には以下のような点が挙げられます。

  •  特定のターゲット企業に対して効率的な営業活動が行えるため、「営業リソース」を最適化することができる
  • ターゲット企業へのアプローチを的確に行えるため、「商談の成約率」が向上することが期待できる
  • 成功事例の積み重ねや競合他社との差別化が実現しやすくなるため、企業の「ブランド力向上」や「市場シェアの獲得」が期待できる

ABMアプローチの実施には、ターゲット企業の選定や営業活動の最適化、各部門間の連携が重要です。そのため、ABMを適切に活用して顧客獲得効果を最大化するためには、企業の情報収集や分析力、営業アプローチの研究が求められます。

【関連記事】ABM実践で顧客エンゲージメント最大化へ

インサイドセールス活用で商談獲得確率が向上

インサイドセールスは、電話やメールを主な手段として行われる非対面型の営業活動で、商談獲得率を向上させる理由がいくつかあります。

  • リードナーチャリング(リード育成)段階で、営業活動に必要な資料やツールを効果的に活用することができるため、営業担当者にリードを渡す前に、顧客に対してサービスや製品の理解を促進することができる
  • インサイドセールスの活動から得られた顧客との対話ログやデータ分析の活用で、営業担当者はターゲットとなる企業やアカウントに対してより最適なアプローチが可能になる

こうしたことから、営業担当者は顧客との商談リードタイムが短縮され、より多くの顧客と接触することができ、商談の機会を増やすことができます。

また、インサイドセールスを実施する会社は、MA(マーケティングオートメーション)ツールやCRM(顧客管理)システムと連携することで、営業とマーケティング部門がより連携しやすくなり、効率的な業務遂行が期待できます。

ABMとインサイドセールス成功への戦略立案

9174514_6340

ABMとインサイドセールスの成功には戦略立案が欠かせません。以下に戦略立案のポイントを挙げます。

  1. 企業のターゲット顧客を特定し、それぞれのニーズや課題、トレンドを把握する
  2. マーケティング活動と営業活動を連携させることで、顧客に対して一貫したメッセージを提供する
  3. 営業担当者とマーケティング担当者が密にコミュニケーションを取り合い、情報共有や成功事例の共有を図る
  4. インサイドセールスの効果を最大限に発揮するために、適切なツールやシステムの導入を検討する
  5. 効果測定を行い、成功した戦略や施策を継続的に改善していく

これらのポイントを押さえた戦略立案により、ABMとインサイドセールスの成功がより期待できます。

営業部門とマーケティング部門の溝を埋めるインサイドセールス

営業とマーケティング部門の連携は、ABMの成功において非常に重要なポイントです。一方で、連携が課題になることも少なくありません。

そこで、インサイドセールスの存在が重要となります。営業とマーケティング部門の間にインサイドセールスが入ることで両者がより連携しやすくなることが期待できます。

マーケティング部門が見込み客となったターゲットを営業に引き渡す前に、インサイドセールスがヒアリングを行うことでより確度の高い顧客を精査することが可能になります。ヒアリングの際に重要になるのが「BANTC」と呼ばれる情報です。

BANTC とは

BANTCとは、インサイドセールスにおいて重要なヒアリング項目の頭文字をとったものです。

  • B:予算(Budget)
    自社のサービスや製品を導入する予算があるか
  • A:決裁権(Authority)
    ターゲットとして特定した企業において、その人物に決裁権があるか
  • N:必要性(Needs)
    自社のサービスや製品を必要としているか
  • T:導入時期(Timeframe)
    できるだけ早い導入を希望しているのか、導入を検討しているが導入希望時期は遅いのか
  • C:競合(Competitor)
    他社の製品やサービスも検討してるか

こうした項目を営業担当者にリードを渡す前にヒアリングすることで商談の優先順位をつけ、営業担当者の営業活動を効率化することが可能となります。

さらに効果的に営業活動を行うためにはツールの導入も検討する必要があります。

活用すべきABM&インサイドセールス支援ツール

ABMやインサイドセールスにおいて活用すべき主な支援ツールは以下の通りです。

  • CRM(顧客管理)システム
    顧客情報を一元化し、マーケティングの効率化や営業の商談進捗管理が可能
  • MA(マーケティングオートメーション)ツール
    条件指定による顧客リストやメール配信・フォローアップメールの自動化を活用し、リード獲得と育成が可能(ABM機能も含む)
  • SFA(営業支援)ツール
    営業活動の情報共有や商談プロセスの管理を効果的に行うことが可能

これらのツールを適切に活用することで、ABMやインサイドセールスの成果を最大限に引き出すことができます。

CRM/MA/SFAのツール連携で顧客情報の一元管理

CRMとMAとSFAのツール連携により顧客情報を一元管理することは、営業活動の効率化や戦略立案に有益です。その理由として、以下が挙げられます。

  • 営業担当者はターゲット企業に関する情報を迅速に把握し、適切なアプローチが可能になる
  • 内部コミュニケーションが円滑になり、社内で情報が共有されやすくなる
  • 営業活動の効果を分析し、最適な戦略や施策を検討することができる
  • 過去の商談内容やリードの状況を確認し、今後のアプローチ方法を見直すことが可能
  • 新規顧客の開拓や既存顧客のフォローアップが効率的に行える

主要なツール3選

では、どのようなツールを選ぶのでは良いのでしょうか。ここではCRMやSFA、MAをカバーする主要なツールを3つご紹介します。自社のビジネスや会社の規模に合ったツールを選定し、導入するのが良いでしょう。

Salesforce Sales Cloud

スクリーンショット 2024-04-02 17.27.12

Salesforce Sales Cloud

「Salesforce Sales Cloud」はSalesforce社が提供するCRM/SFAツールです。世界15万社以上(国内5,000社以上)で導入されており、CRMツールの代表的存在です。豊富な機能が備わっている他、カスタマイズもでき、マーケティングやカスタマーサポートのツールと連携することも可能です。

Zoho CRM

スクリーンショット 2024-04-02 16.44.44

Zoho CRM

「Zoho CRM」は、世界中で導入されているCRMツールです。顧客情報の一元管理だけでなく、SFAツール、MAツールとしての機能も備えています。低価格で導入が可能なことや、直感的で使いやすい操作画面が特徴です。

HubSpot CRM

スクリーンショット 2024-04-02 17.31.39

HubSpot CRM

「HubSpot CRM」は、HubSpot社が提供する顧客管理ツールです。全世界で20万社以上が利用しています(2024年3月時点)。HubSpotのCRMツールは無料で利用できることが特徴です。

HubSpotとは?について詳しく解説した記事はこちら

HubSpotで顧客情報や進捗を一元管理

HubSpotは、マーケティング、営業、サービス部門の業務を支援する有効なツールであり、顧客情報の一元管理や各部門の業務状況の情報共有が可能です。その理由は以下の通りです。

  • 顧客情報を部門横断型で一つのデータベースにまとめるため、社内の各部門がリアルタイムで情報を共有することができる
  • 営業進捗管理は、商談から獲得までの各段階を分析し、ターゲット顧客への最適なアプローチを見極めることができる
  • 自社の戦略に沿ったマーケティング活動をより効果的に実施することができ、新規顧客の開拓や既存顧客との関係強化につながる

また、HubSpotはABMとインサイドセールスを支援する機能を豊富に備えています。

HubSpotのABM機能では、ターゲット企業を設定することで、ターゲット企業毎の顧客登録数や、アプローチ状況、商談状況、商談金額をダッシュボードで可視化することが可能です。

インサイドセールスでは、電話やメールを活用した顧客とのコミュニケーションが重要となりますが、HubSpotのCRMやSFA機能を有効活用することで、効率的な顧客管理が可能です。

これらの両者の機能により、ABMとインサイドセールスを成功させるための戦略を構築しやすくなります。

私たちアクセサイトは、スタートアップから大手企業まで多数のHubSpot導入実績がございます。HubSpotの導入をお考えの方は、ぜひ一度アクセサイトにご相談ください。

導入実績はこちら

お問い合わせはこちら

まとめ:ABMとインサイドセールスで顧客獲得効果を最大化

ここまで、ABMとインサイドセールスが顧客獲得において重要な理由について解説しました。ポイントは次の通りです。

  • ABMによって特定したターゲット企業へ最適なアプローチができる
  • インサイドセールスがBANTCをヒアリングして見込み客に優先順位をつけることで、より効率的な営業活動が可能になる
  • ツールを活用することで、マーケティング、インサイドセールス、営業の連携がより強くなることが期待できる

インサイドセールスを活用してABMの成功を目指しましょう。

 

この記事をシェアする

Facebook Twitter LinkedIn note はてなブログ
アクセサイト編集担当

アクセサイト編集担当

マーケティングDX・営業DXに関連するお役立ち情報を投稿しています。
以下の公式SNSでも情報を発信していますので、ぜひフォローをお願いします!

SHARE

Facebook Twitter LinkedIn note はてなブログ
前の記事へ ブログ一覧へ戻る 次の記事へ