「HubSpot」はマーケティング・営業・カスタマーサポート向けの統合プラットフォームであり、世界各国で多数のユーザーが活用しています。(全世界で20万社以上の実績:2024年3月時点)
「無料プラン」も提供されているため、新規ユーザーも安心してご利用が可能です。
一方で、無料で「何を」「どこまで」できるのか、具体的に知りたい方も多いのではないでしょうか?
本記事では、HubSpotの無料プランに対応した各ツールの機能・特徴の概要を解説します。無料プランでできる主な特徴を学べるので、ぜひ参考にしてみてください。
※無料プランの詳細な機能制限については、HubSpotの製品・サービスカタログページでご確認をお願いします。
目次
HubSpotの無料プランでできることとは?
HubSpotは大きく分けると、以下6種類のツール(Hub)で構成されています。
- Marketing Hub(マーケティングハブ)
- Sales Hub(セールスハブ)
- Service Hub(サービスハブ)
- CMS Hub(シーエムエスハブ)
- Operations Hub(オペレーションズハブ)
- Commerce Hub(コマースハブ)
そして、6種類のツールには、以下の「4種類のプラン」があります。
- 無料ツール
- Starter(スターター)
- Professional(プロフェッショナル)
- Enterprise(エンタープライズ)
無料ツール(無料プラン)では、上記の各種ツールの機能を制限つきで利用できます。制限つきといっても、実際のマーケティング活動や営業活動で役立つ本格的な機能は十分使えます。
一方、有料プランのStarter・Professional・Enterpriseは、後者になるほど機能が充実しますが、それに比例して月額の利用料金も高くなります。
無料ツールは利用可能期間が特に定められていないので、機能に不足を感じなければ、無料のまま利用を継続しても問題ありません。
なお、無料ツールの場合、上記の1~6が以下のような名称で呼ばれることになります。
- 無料のマーケティングツール
- 無料のセールスツール
- 無料のサービスツール
- 無料のCMSツール
- 無料のオペレーションツール
- 無料のコマースツール
ここからは1~6の無料ツールについて、それぞれの概要および無料プランでできることを解説いたします。
1.無料のマーケティングツール
無料のマーケティングツールは、Marketing Hubの無料プランとなります。商品・サービスに合う適切なオーディエンスを惹きつけ、自社サイトなどの訪問者をリードや顧客に転換し、包括的なインバウンドマーケティングを大規模展開するための自動化ソフトウェアです。
顧客との関係構築における時間短縮や効率化、情報整理するためのツールが使えるようになっています。
Marketing Hubの無料プランでできること
Marketing Hubの無料プランで特に充実している機能は、以下のようなEメール関連ツールです。
- Eメールマーケティング(無料版のためHubSpotのロゴが入ります)
- Eメールの健全性レポート
- Eメール返信トラッキング
例えば、新製品のお知らせやイベント・キャンペーンの開催告知などを自動送信すれば、マーケティング業務の効率化を図ることが可能です。送信条件はシーンに応じて調整できるので、然るべきタイミングで然るべきターゲットにアプローチできます。
また、フォーム入力後や資料ダウンロード後のフォローメール、製品デモリクエスト後の日程調整メールも自動化できるため、顧客に安心感を与えられる点も強みです。
ほかにも、ウェブチャットやブログで顧客との接点を持ったり、独自の製品ライブラリーを構築したりすることもできます。
さらに、広告ネットワークのアカウントをHubSpot上で管理することも可能です。
Marketing Hubについて詳しく解説した記事はこちら
2.無料のセールスツール
無料のセールスツールは、Sales Hubの無料プランです。営業活動の生産性を向上させて、収益増加やチーム力の向上につなげるための営業支援ツールとなります。
顧客とのつながりを創出しつつ、チーム全体を包括的に管理するためのツールを利用可能です。
Sales Hubの無料プランでできること
多くの営業活動で利用されるEメール関連の機能を見てみると、Eメール返信トラッキングやEメールの健全性レポートなど、Marketing Hubと共通している部分もあります。
ただし、営業活動に取り組む場合、メールなどでのやり取りを通じて見込み客を創出し、商談や案件化につなげるというプロセスが基本です。Sales Hubの無料プランでは、そのプロセスにおいて特に必要性が高い機能を提供しています。
例えば、Eメール関連ツールでも、以下のように効果的な送信・やり取り・反応の分析(追跡)につながる機能が充実しています。
- 1対1のEメール(無料版のためHubSpotのロゴが入ります)
- Eメールの追跡および通知
- Eメールスケジュール設定
さらに、Facebook Messenger・Slack・アプリマーケットプレイスとの連携や、電話拡張SDKなども可能です。
また、営業担当個人やチーム力を強化する仕組みとして、カスタムサポートフォームフィールド・ミーティングのスケジュール設定などもあります。
3.無料のサービスツール
無料のサービスツールは、Service Hubの無料プランです。顧客サポートの規模の拡大とフロントオフィスチームの一体化により、顧客満足度の向上につながるカスタマーサービスを提供するためのソフトウェアとなります。
顧客対応を担うチームの連携強化や業務効率化、顧客との関係強化に役立つツールを利用可能です。
Service Hubの無料プランでできること
Service Hubの無料プランでは、メール・Facebook Messenger・Slackなど、さまざまなコミュニケーションチャネルにおいて、全顧客データをCRMプラットフォーム上で一元管理できることが特徴です。
顧客からの問い合わせ内容を「チケット」として登録し、担当者の割り当てや優先順位づけ、やり取りの追跡などをまとめて管理できます。さらに、チケットを異なるパイプラインに分割し、地域・チーム・ブランドごとに管理することも可能です。
このチケット管理機能を活用すれば、誰がどの顧客に対応しているのか細かく把握できるようになります。さらに、チケットの内容について高度な分析を行なうことで、チーム全体の対応力やカスタマーサービスの品質が高まるため、結果的に顧客満足度の向上へとつながるのです。
また、ウェブチャット(無料版のためHubSpotのロゴが入ります)やチャットボットの機能も使えるので、顧客からの問い合わせにもスムーズに対応できます。特に後者は24時間365日いつでも自動的に返信してくれるため、顧客にすぐ情報を伝えることが可能です。
4.無料のCMSツール
無料のCMSツールは、CMS Hubの無料プランとなります。Webサイトの作成・更新・管理を効率化しつつ、訪問者一人ひとりに合わせた体験を提供するためのマネジメントソフトウェアです。
柔軟性と機能性を併せ持っているほか、誰でも簡単に使えるよう体系化されているので、マーケティング担当者から開発者まで幅広いユーザーが利用できます。
CMS Hubの無料プランでできること
CMS Hubの無料プランでは、Webサイトを作成するために必要な機能を一通り使うことができます。モバイル最適化による各顧客のコンバージョン促進や、動的コンテンツによる最適な体験の提供、SSLによる安全なアクセスなどを実現できるWebサイトを簡単に構築可能です。
ドラッグ&ドロップエディターを使えば、誰でもすぐページの編集や更新ができるようになります。そのため、Webデザイナーに発注したり、カスタムコードを実装したりする必要がなくなり、余計なコストや手間がかかりません。
また、フォーム・ウェブチャット・チャットボットなどを設置すれば、顧客が求めている情報の提供やコンタクトデータの収集なども簡単に行なうことができます。
さらに、既存の企業ブログから記事データのエクスポートを行なったり、カスタムドメイン セキュリティー設定でコンテンツの安全性を高めたりすることも可能です。
※ウェブサイトページ、ランディングページ、ブログは、無料版のためHubSpotのロゴが入ります。
5.無料のオペレーションツール
無料のオペレーションツールは、Operations Hubの無料プランです。顧客データの管理やビジネスプロセスの自動化により、ビジネスの効率や整合性、顧客体験を向上させるオペレーション支援ソフトウェアとなります。
企業や事業の規模が拡大するなかで、各部門やプロジェクトが持つデータやプロセスを統合できなかったために、業務効率が低下したケースは少なくありません。Operations Hubは、このようなオペレーションの課題に対応するための統合化・自動化ツールです。
Operations Hubの無料プランでできること
Operations Hubの強みであるデータ同期機能は、無料プランでも利用できます。さまざまなアプリとデータを簡単に連携させることができるため、対応のシームレス化やデータの品質管理の観点から考えても有用です。
例えば、ある営業チームが登録・管理する既存データをHubSpotと同期すれば、HubSpotを通じてカスタマーサービスチームも情報の閲覧・更新ができるようになります。必要なデータをスムーズにやり取りできるうえ、顧客に対しても一貫性のある対応を提供できるため、業務効率や顧客満足度の向上につながるでしょう。
さらに、接続されたアプリ間でデータ更新があった場合、更新内容をほかのアプリに渡すことも可能です。そのため、更新漏れやコミュニケーションの齟齬も防止できます。
6.無料のコマースツール
無料のコマースツールは、Commerce Hubの無料プランです。HubSpot内のほかのサービスと連携できる支払い管理ツールであり、商談から収益化までのプロセスに必要な機能が一通り備わっています。
2024年3月時点では、Commerce Hubは米国を拠点とするユーザー向けのサービスです。このサービスを利用する際は、連携済みのStripeアカウントか、HubSpot決済機能の利用が必要となります。
なお、今後は日本でも利用可能となる予定です。
Commerce Hubの無料プランでできること
Commerce Hubの無料プランで使える機能は、おもに以下の3種類です。
- 請求書の作成・発行
- 支払いリンクの作成
- 見積もりの作成
Commerce Hubを導入すれば、CRMプラットフォーム上からビジネス仕様の請求書を作成し、直接送信まで行なうことができます。スムーズな収益化を実現できるほか、追跡管理にも対応しているため、進捗状況の確認も簡単です。
さらに、支払いリンクはWebサイトやフォーム、Eメールといった各媒体に埋め込むことができます。定期的な支払いも含めてシンプルな手順で回収できるので、決済プロセスのスピードアップにつながるでしょう。
また、見積もりを作成する際にCRMデータを活用できるため、営業プロセスの効率化を図ることも可能です。
HubSpotの導入はアクセサイトにご相談を!
アクセサイトでは、マーケティング・営業・カスタマーサポートに関わる以下のような幅広いサービスに携わっています。
- コンサルティング・クラウド導入支援
- Webサイト制作・開発
- Webサイト保守・運用
- 運用コンテンツ制作
- 広告設計・運用
さらに、「HubSpotの導入支援・運用支援」も行なっていることも特徴です。HubSpotは無料のCRMのほか、さまざまなツールが用意されており、お客様の事業やニーズ、課題に合わせて適切なライセンス形態のご提案が可能です。
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まとめ
HubSpotは、マーケティング・営業・カスタマーサポートに関する6種類のツールを搭載しており、すべて無料プランに対応しています。有料プランに比べると機能が制限されるとはいえ、業務に役立つ便利な機能を0円で利用できるため、まずは一度、試しに導入して使い勝手を確かめたいところです。
「導入方法がわからない」「どう使うべきか教えて欲しい」という方は、ぜひアクセサイトへご相談ください。お客様の疑問や課題に応じて、トータルにサポートします。