顧客データの詳細管理と売上改善を実現したいECサイト運営者にとって、ShopifyとHubSpotの連携は非常に魅力的です。
この記事では、ShopifyとHubSpotの連携によって得られる具体的な効果や、連携方法をわかりやすく解説します。
HubSpotとShopify連携でECビジネスを加速させるために、ぜひ参考にしてください。
HubSpotとShopify連携について解説する前に、それぞれの概要について説明します。
「HubSpot」は、営業・マーケティング・カスタマーサポートに関する機能をそろえた統合プラットフォームです。
HubSpotの大きな特徴として、無料のCRM(顧客関係管理)機能があげられます。CRMと営業・マーケティング・サポートのそれぞれの業務に特化した機能群を連携して活用することで、顧客により優れた体験を提供でき、自社のビジネスを加速させることが期待できます。
「Shopify」は、世界175ヶ国約170万店舗(2023年時点)で利用されているサブスクリプション型ECプラットフォームです。
ECサイトの開設や運営が簡単にでき、ビジネスを始めたばかりの個人から大企業まで誰でも利用できます。商品の管理はもちろん、Instagramをはじめとするソーシャルメディアと連携して売上アップを目指せるほか、国内のみならず海外へ向けても販売が可能です。
クラウド型サービスで常に最新の情報にアップデートでき、セキュリティ面でも高く評価されています。
ここからは、この2つのサービスを連携させることで期待できる効果や、その連携方法を詳しく解説していきます。
HubSpotとShopifyの連携によって期待できる一番のポイントは、「マーケティング活動の効率化と効果の最大化」です。特にHubSpotの「Marketing Hub」と連携させることで、高い効果が期待できます。
Marketing Hubについて詳しく解説した記事はこちら
では、なぜ連携によってマーケティング活動が効果的に行えるようになるのでしょうか。
HubSpotとShopifyの連携でマーケティング活動が効果的に行えるようになる理由のひとつには、「CRM連携」が挙げられます。
Shopifyで得た顧客情報をHubSpotのCRMに自動的に同期させることで、特定の顧客情報をもとにしたセグメント化が可能となり、これにより、顧客が興味を持ちそうな商品やコンテンツを的確に訴求することができます。また、顧客の動向をリアルタイムで把握することができるため、タイムリーな対応やマーケティング施策が可能です。
HubSpotのメールマーケティング機能も、マーケティング活動が効果的に行えるようになる理由のひとつです。
同期された顧客データをもとに、パーソナライズされたシナリオメールの配信が可能になります。
Shopifyでも、Eメールテンプレートを利用できますが、HubSpotはさらに拡張性が高く、 Eメールテンプレートの種類も豊富です。A/Bテストの実施も可能で、ユーザーに最適なコンテンツやデザインを見つけることができます。
例として、以下のようなメール配信が可能です。
HubSpotで利用できるEメールテンプレートの例。パーソナライズして送信可能です。
HubSpotの自動化機能を活用することで、前述したEメール配信などのお客様対応も自動化できるため、マーケティングの促進と同時に、業務の効率化も実現できます。
最後に、HubSpotの分析機能が挙げられます。Shopifyでも、もちろんサイト分析が可能ですがHubSpotと連携することでより詳細な分析が可能となります。
分析については記事の後半でも詳しく説明しますが、HubSpotのレポート機能やダッシュボード機能を利用することで詳細なレポート作成やダッシュボードでの一括表示が可能となります。
連携によって利用できる機能の一部は無料プランでも利用できるため、初期投資を抑えながら効果的なマーケティングが実現できます。また、詳細な分析ツールも提供されており、運用や改善を行いながら、効果を最大化することができます。
各機能を効果的に活用し、顧客満足度の向上や売上改善を目指しましょう。
ここからは、ShopifyとHubSpotの連携方法について詳しく解説します。
1. HubSpotとShopifyアカウントを用意
HubSpotは無料プランでもCRMをはじめとする基本的な機能が利用できます。ワークフローの自動化など、より高度な機能を利用したい場合は、有料プランへのアップグレードが必要です。
Shopifyは無料期間が3日間となっています。トライアル終了後、自社のビジネスに合わせたプランを選択してください。
2. HubSpot「アプリマーケットプレイス」で「Shopify」を検索しインストール
HubSpotのナビゲーションメニューから、アプリマーケットプレイスのアイコンをクリックして進み、Shopifyをインストールします。
3. アプリインストール後、ShopifyとHubSpotそれぞれのログイン情報を入力し連携設定
4. 同期するデータを選択
アプリ間で同期するデータを選択します。このとき、「データはアプリ間で同期されます」を選択することで双方での同期が適用されます。
「双方同期」により、Shopifyで顧客情報が追加された場合にHubSpotへデータが同期されるだけでなく、HubSpotで顧客情報に変更を加えた場合などにShopifyのデータに変更が反映されます。
5. データをマッピング
Shopifyで管理している顧客の属性項目とHubSpotで管理している属性項目をひとつひとつマッピングします。
無料アカウントでは規定(標準で入っている属性項目)のマッピングのみですが、Operations Hub Starter 以上ではカスタムフィールドマッピングと呼ばれる、独自のフィールドマッピングを作成してカスタマイズできる機能を利用できます。
Operations Hubについて詳しく説明した記事はこちら
最初に選択したオブジェクト以外にも、同期するデータを増やすことも可能です。
1. 「接続されたアプリ」を選択
HubSpotのナビゲーションメニューから、アプリマーケットプレイスのアイコンをクリックして「接続されたアプリ」をクリック。
2. 同期するデータを増やす
「同期するデータを増やす」を選択して、アプリの連携時に設定したときと同様にオブジェクトを選択して同期するデータをマッピングします。
HubSpotとShopifyは、このように簡単に連携することができます。プログラミングの知識なども必要なく、無料プランからでも試すことができますので、ぜひ実践してみてください。
データを連携させるだけでなく、日々蓄積されるデータの定期的な分析が売上を改善するために重要となります。
HubSpotとShopifyを連携させることで、Shopifyでの売上データやアクティビティ情報をHubSpotに取り込むことができるため、より詳細なデータ分析や顧客セグメントの作成が実現します。
ここからは、HubSpotを使用したShopifyのデータ分析について詳しく解説します。
HubSpotでは、カスタムレポートを作成できます。(Sales Hub、Marketing Hub、Service Hub、Operations Hub、Content HubいずれかのProfessionalプラン以上で利用可能)
カスタムレポートとは、顧客情報や注文情報、顧客のアクティビティ情報など、様々なデータソースを活用して、自社のマーケティングや営業活動に適したレポートをカスタムで作成できる機能です。
標準のレポートより詳細なレポート作成が可能となり、例えば、ソース別の平均注文数や前月と比較した新規顧客数などのレポートが簡単に作成できます。
<カスタムレポートの作成画面イメージ>
また、HubSpotとShopifyの連携により、ECサイト運営用のダッシュボードの構築が可能となります。
ダッシュボードとは、標準のレポートや事前に作成したカスタムレポートなどを自由に選択して、自由に配置した、いわばレポート管理の統合画面となります。
出典:HubSpot
ダッシュボードはテンプレートとして用意されており、標準では以下のレポートが含まれます。
HubSpotとShopify連携におけるデータ分析について詳しくはこちら
ECサイト運営用のカスタムレポートとダッシュボードを活用してデータ分析することにより、顧客情報を基にターゲットを絞り込み、より効果的な戦略立案やアプローチを行うことができます。
アクセサイトはHubSpotの認定ゴールドパートナーであり、Shopifyの認定パートナーでもあります。HubSpotの導入はもちろん、ShopifyによるECサイトの制作や連携の実績もございます。
高度なカスタマイズなども可能ですので、HubSpotとShopify連携でお困りの方はぜひ一度アクセサイトへご相談ください。
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HubSpotとShopifyの連携により、顧客データの一元管理と効果的なマーケティング戦略を実現できます。その結果、売上の改善や効率的なビジネス運営が可能となります。
この機会に、HubSpotとShopifyの連携を検討し、ECビジネスをさらなる成功へと導きましょう。Shopify連携でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。