HubSpotのAI自動翻訳を使った多言語サイト制作のススメ!

グローバル展開をしている企業にとって、現地ローカル拠点でのマーケティング・営業活動を促進するにあたり「多言語対応のウェブサイト」は欠かせない存在です。

しかし、一般的な多言語サイト制作は、多言語用のページ作成、翻訳会社への翻訳依頼や原稿の確認、最終的な翻訳原稿のページへの流し込みなど、時間やコストがかかる工程が多く、コスト面や労力を考えると、なかなか進まないケースが多いのではないでしょうか?

そんな中、HubSpotが提供するAIによる自動翻訳機能はこれらの課題を解決し、効率的で低コストな多言語サイト制作を可能にします。

この記事では、HubSpotのAI自動翻訳機能の概要から、具体的な制作イメージ、さらに導入メリットについて詳しく解説します。

HubSpotとは

hubspot

HubSpot

HubSpotとは、マーケティング、営業、カスタマーサポートの全ての業務をつなげる機能を備えたAI搭載型の統合CRMプラットフォームです。

Webサイトやランディングページ、ブログの作成などをひとつのプラットフォームで行うことができます。さらに、AI機能を活用することでより効率的にコンテンツの作成を行うことも可能です。

HubSpotのAI自動翻訳機能とは

HubSpotのAI自動翻訳機能は、HubSpotで作成したWebサイトやランディングページをもとに、ボタン一つで簡単に多言語対応のコンテンツを作成できる機能です。

この機能は、HubSpotに搭載されているAI機能のBreezeや、AI翻訳ツールのDeepLの技術を利用して精度の高い翻訳結果を提供します。

AI自動翻訳機能はHubSpot Content Hub Professional もしくはEnterpriseプランで利用が可能です。

Breeze とは

breeze

Breeze

Breeze」とは、HubSpotが提供するAI機能の総称で、業務の効率化と生産性の向上を目指したツールです。Breezeは2024年9月に発表され、特にマーケティング、営業、カスタマーサービスの分野で活用されています。

Breezeには主に「Breeze Copilot」、「Breeze Agent」、「Breeze Intelligence」の3つの機能があります。

  • Breeze Copilot:HubSpotの管理画面上からいつでも利用できるAIアシスタントで、ブログ記事やメール文、レポートなどの生成、コンタクトやタスクの追加や要約、会社のリサーチなどが会話型で可能です。
  • Breeze Agent:「コンテンツエージェント」、「SNSエージェント」、「案件創出エージェント」、「顧客対応エージェント」の4つがあり、どれもAI機能を利用して業務を効率化する機能です。現在はすべてベータ版となっています。
  • Breeze Intelligence:CRMデータを活用して顧客の興味や購買意欲を評価し、CRMデータをより充実させる機能です。これにより、よりパーソナライズされたマーケティングや営業提案が可能になります。

DeepLとは

deepL

DeepL

DeepL」は、ドイツのDeepL社が開発し、2017年に公開した世界的に高評価を受けているAIベースの翻訳ツールです。

特に、複雑な文章や専門用語を含むコンテンツにおいて、その精度は業界トップクラスと言われており、自然な表現ができることが特徴です。

DeepLは現在、ヨーロッパやアジアの言語を中心に30の言語に対応しています。

HubSpotのAI自動翻訳を利用した多言語ページの制作

HubSpotを使った多言語ページ制作のステップはとても簡単です。以下は、具体的な制作ステップとデモ画面のイメージとなります。

制作ステップ

  1. 元となるページを選択
    多言語バリエーションを作成したい既存のページやランディングページを選びます。
    ページの一覧画面から、多言語バリエーションを作成したいページにカーソルを合わせると表示される「その他」をクリックし、「多言語バリエーションを作成」をクリックします。
    hs-lang1

  2. ターゲット言語を選択
    翻訳したい言語を選択、「Breezeを使用して翻訳」にチェックを入れて「作成と翻訳」をクリックします。(以下は、日本語からドイツ語に翻訳するイメージです)
    hs-lang3

  3. 自動翻訳の適用
    BreezeやDeepLの技術で、瞬時にAI翻訳が開始され、同時に元の言語と同じレイアウトのページが自動で生成されます。


    ▼元のページ(日本語)
    hs-lang5


    ▼翻訳されたページ(ドイツ語)
    hs-lang4

 

いかがでしょうか?たったこれだけのステップで、あらゆる言語の多言語ページの作成が可能となります。

作成された多言語ページは、プレビュー用のURLが発行されるため、現地ローカルの担当者に翻訳内容をレビューいただくだけで、多言語ページを公開することが可能となります。

ランディングページなどの単体のページでは即座に公開することができますし、コーポレートサイトなどの複数ページの場合は、別途でヘッダーメニューやフッターメニュー等の多言語調整を実施すれば、公開が可能となるため、これまでの作業工程を大幅に短縮することが可能です。

AI自動翻訳を利用するメリットとデメリット

HubSpotのAI自動翻訳機能を使うことで、多言語サイト制作の負担を大幅に軽減できます。

しかし、コストや工数の削減などのメリットがある一方でデメリットも考えられます。これらを理解した上で自動翻訳機能を利用し、業務効率化につなげてみるといいでしょう。

メリット

コスト削減

HubSpotの自動翻訳機能は、外部の翻訳者や翻訳会社に依頼する必要がないため、翻訳コストを大幅に削減できます。

特に、製品カタログや技術マニュアル、ウェブサイト全体のコンテンツなど、大量のテキストを翻訳する場合は、通常では文字単価やワード単価での見積もりとなるため翻訳コストが非常に高くなりますが、AIによる自動翻訳機能を利用することで、専門家に依頼せずとも膨大な情報を短期間で多言語に翻訳させることが可能です。

工数の削減

HubSpotの自動翻訳は簡単な文書であれば数秒で翻訳が完了し、人手による翻訳と比べて圧倒的に早く作業を進めることができます。

翻訳会社はWeb制作会社に依頼する際の要件提示や見積もりの確認、翻訳原稿の確認・修正といったやり取りがなくなるため、大幅に工数を削減しスムーズに多言語サイトを作成することが可能となります。

マイナー言語にも対応

HubSpotの自動翻訳機能は、多くの言語に対応しており、特にマイナーな言語や専門用語が必要な場合でも利用可能です。

これにより、従来は人による翻訳が難しかった言語圏の地域にもマーケティングや営業アプローチができるようになります。

デメリット

翻訳精度の限界

AIによる自動翻訳には人手と比較すると限界があり、特に文脈や文化的なニュアンスを理解する能力には限界があります。

自動翻訳ではどうしても誤訳や不自然な表現(や単語)が発生することもあるため、特に専門的な内容や微妙なニュアンスを含む文章では注意が必要です。

また、自動翻訳は必ず人手による原稿レビュー作業は必要となるでしょう。

セキュリティの懸念

クラウドベースの自動翻訳サービスでは、データ流出のリスクがあります。

すでに外部公開されている情報は問題ないですが、機密情報を含む文書などは自動翻訳しないなど、セキュリティ対策を十分に行う必要があるでしょう。

個別に作成したイメージ画像の翻訳対応

自動翻訳機能は、ページ内に利用されている図版やイメージ画像などのいわゆる画像データの翻訳はサポートされておりません。

日本語で作成された図版やイメージ画像などについては、例えば、日本語ページ以外は英語を全ての共通画像にすることや、別途ローカル言語に翻訳する作業は必要になりますので、注意が必要です。

まとめ

HubSpotのAI自動翻訳機能は、多言語サイトの制作工程を大幅に効率化できるツールです。

特に、海外展開されている企業においては、グローバル展開の強化や新市場へのアプローチにおいては非常に有効なツールとなるでしょう。

多言語サイト制作を効率化したいとお考えの方は、ぜひHubSpotの導入を検討してみてはいかがでしょうか。HubSpotの導入なら、信頼と実績のあるアクセサイトにご相談ください。

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アクセサイト編集担当

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